ちょっと厳しい話を
させてください。
嫌な人は読まないでください。

人間の世界で
一人前に働けない人が
怠けることができると思い
動物の世界に逃げてくる
場合が多々ありますが
これは〝ナシ〟です。
誰も幸せになりません。
一方で
人間の世界で
普通に生きていける人が
動物愛を胸に
動物の世界の門戸をたたき
興味、愛情、責任の元に
仕事に励む場合、
これは〝アリ〟です。
皆が幸せになります。

実を言いますと
相手が動物だからといって
その医療や対応が
いいかげんで楽な仕事だと
思ったら大間違いです。
（少なくとも当病院は）

動物病院という場所は
健康で身体が元気だけれど
心が疲労した飼い主と
病んだもの言えぬ動物が
ワンセットで来院します。
これに対応するのは
かなり過酷です。
頭脳労働、肉体労働、
精神労働、感情労働、
になります。
それは人間の小児科の業務に
似ていると言われています。
しかし動物が騒いだり
飼い主に真剣さが
足りなかったりすれば
もっと大変かもしれません。

〝動物を愛する気持ち〟は
当然なければいけませんが
それ以外にも
〝命に対する真摯な気持ち〟
〝他人に対する思いやり〟
〝自分の仕事の誇り〟
〝コミュニケーション能力〝
〝サービス精神〟
なども求められるのです。

なにしろ
来院する動物は病に苦しみ、
飼い主は悲しみのどん底に
堕ちているのですから
それを解決する側として
これは当たり前ですね。
奉仕する気持ちを
持たなければいけません。

そもそも「仕事」とは
「仕える事」です。
他人のために頑張る事です。
その結果、
感謝の形として
お金をいただけます。
これに対して
自分の得ばかりを
優先に考えることを
「私事」と言います。

前者は嫌でも
お金が貯まり
心まで裕福になりますが
後者は「自分が自分が！」と
得を追いかけるのに必死で
心が〝さもしく〟なる
ばかりか皆から嫌われます。
つまり「私事」は自分を殺す
「死事」になのです。
このあたりの感覚も
世の中で生きていくためには
大切だと思います。

「額に汗を心に花を」
私が好きな言葉です。
どんな仕事でも
プロ根性を以て励めば
生き甲斐になります。
汗だくになって働いても
心にはいつも綺麗な花が
咲き続け、毎日が輝きます。

やる気スイッチを
ONにして
動物たちを守る
我が巨大戦艦に
乗組員として搭乗し、
ともに人生時間を航行
しましょう。

当病院は
物理的にも
精神的にも
非常に清潔です。

この経験が
貴方の一生の中で
宝石のような思い出に
なることを保証します。

途中で投げ出さず、
ひねくれることもなく
素直な気持ちで
ここまで読んだ貴方は
適した人材ですから
幸せになる権利と
当病院に就職する資格が
十分にあると信じます。
by 院長