猫の腸閉塞
数日前から何も食べず
絶え間なく吐き続けている、
ということでした。
お腹を触ってみると
胃と腸に異常なふくらみが!
いつものように
“ガラス張りの手術室”で
“飼い主さん立会い”のもとに開腹オペです。
胃と腸に詰まっていたのは
長いゴムヒモや布の切れ端でした。
ちなみにこういったマテリアルは
エックス線を透過してしまうため
レントゲンの単純撮影では何も写りませんので
経験に基づいた注意深い診察がキモになります。
犬に比べるとネコは疑い深い性格なので
ほとんど誤食をしない動物ですが
まれに異趣(非食物を飲み込む癖)
の個体が生まれます。
この悪癖は数代にわたり続くことが
確認できていますので、
根底に遺伝的な問題が存在する様子です。
またこういった猫は
同じことを繰り返す傾向がありますので
生活する上で飼い主さんは
細やかな注意が必要ですね。
★写真説明
例によってマニアックな
“傷が見えない仕上げ”です。
体内に使用した糸は溶けてなくなります。
包帯もバンソウコウも
うっとうしいエリザベスカラーも一切不用です。
短期間の入院後、帰宅できます。
スピード解決できて
本当によかったですね!
これからは
大ごとの病気の時だけでなく
普段から予防注射などで
御来院してくださいね!