水難救助艇・発進せよ!
レストアしている水陸両用車が
そろそろ仕上がります。
1988年に西ドイツで82台つくられた
アンフィレンジャーという水陸両用の
水難救助艇です。
外観は巨大な四駆のようですが
その実体は水密構造の浮沈船です。
水に飛び込むように進水したら
後部の格納式スクリューを展開し、
エンジンの動力で航行します。
陸上を140km/h
海上を10ノットで進みます。
特殊な車両のため修理が難航し、
トライ&エラーを繰り返し、
手をつけてから
かれこれ三年になってしまいました。
操縦するには
自動車免許証の他に
船舶免許証が必要になります。
写真は昨年の台風の際に
緊急発進した時のものです。
地球温暖化が
環境および生態系に及ぼす影響は、
皆さんが思っている以上に深刻で
決して楽観視できるものではありません。
野村獣医科Vセンターのアンフィレンジャーは
集中豪雨で街が水没した際に
動物たちを救助するために導入されました。
有事の際、
根拠の無い“あて”を期待していても
誰も何もしてくれません。
そんなのは時間の無駄なので
無いものは待たずに全て自分で用意します。
「俺がやらねば誰がやる?」と思ったわけです。
救助活動は“動物優先”ですが
船体内にキャパシティがあれば
“ついで”に人間の皆さんも助けるつもりです。