野村潤一郎 オフィシャルブログ

写真、残してますか?

R0010823

「かつてそこに…あった」

結局のところ写真の意味はそういうこと。

のちにそれを見ることがあるかどうかは別として

自分の曖昧な記憶の補助をカメラに任せることは

有意義な行為と思っています。

しかし現代の写真はデジタル一辺倒。

二進法のデーターをメディアに記録するのが

普通になってきました。

それを紙にプリントアウトしていれば話は別なのですが

撮って、見て、消し…を繰り返している方も多い様子。

物質として完結していない写真は儚いですね。

アナログ銀塩写真機しかなかった時代、

フイルムの残り枚数を気にしながら

一枚一枚を大切に撮影して

思い出を残していた時代を懐かしく思います。

★写真説明

これはSX-70

四十年前のポラロイドカメラです。

DPEを受け付けてくれるお店が絶滅寸前の今

自家現像が面倒だという方には

おすすめのアナログ写真機…のはずでしたが

ポラロイド社はすでに専用フイルムの生産を

打ち切っています。

だから冷蔵庫にストックしてある

フイルムが全て無くなった時、

このSX-70は写真機としての仕事を終えて

銀塩写真の時代が「かつてそこに…あった」

ことを思い出させてくれる

オブジェになってしまうわけですが…。