写真、残してますか?
「かつてそこに…あった」
結局のところ写真の意味はそういうこと。
のちにそれを見ることがあるかどうかは別として
自分の曖昧な記憶の補助をカメラに任せることは
有意義な行為と思っています。
しかし現代の写真はデジタル一辺倒。
二進法のデーターをメディアに記録するのが
普通になってきました。
それを紙にプリントアウトしていれば話は別なのですが
撮って、見て、消し…を繰り返している方も多い様子。
物質として完結していない写真は儚いですね。
アナログ銀塩写真機しかなかった時代、
フイルムの残り枚数を気にしながら
一枚一枚を大切に撮影して
思い出を残していた時代を懐かしく思います。
★写真説明
これはSX-70
四十年前のポラロイドカメラです。
DPEを受け付けてくれるお店が絶滅寸前の今
自家現像が面倒だという方には
おすすめのアナログ写真機…のはずでしたが
ポラロイド社はすでに専用フイルムの生産を
打ち切っています。
だから冷蔵庫にストックしてある
フイルムが全て無くなった時、
このSX-70は写真機としての仕事を終えて
銀塩写真の時代が「かつてそこに…あった」
ことを思い出させてくれる
オブジェになってしまうわけですが…。