野村潤一郎 オフィシャルブログ

どんなの使ってるの?

「ブログの写真が大変に印象的なんだけど

どんな写真機を使って撮影していのか教えてほしい」

というリクエストがマニアの皆さんから多数寄せられましたので

愛用のカメラの一部をご紹介いたします。

ちなみに私は写真歴四十年。

機械マニアなので機材には凝る方です。

へっぼこな作例を道具のせいにして

果てしなくカメラ換えを繰り返しているわけですが

特にその成立史にロマンがあったり、構造が面白かったり

また、操作が難解だったりする機体は

消耗したモチベーションを回復させるのに

かなり有効な特効薬になることは確かなようです。

EPV0027

フォクトレンドル・ズパーブ(独逸語読み)

八十年前のブローニーカメラです。

パララックスを補正するメカニズムがものすごい。

近接撮影ではビューレンズが下を向きます。

レンズはヘリアー。

EPV0026

フォクトレンドル・ヴィテッサ。

四角い箱がバネ仕掛けで一気にカメラに変身。

鋼でできているのでなんと磁石がくっ付きます。

レンズはウルトロン。

これも半世紀以上前の写真機です。

EPV0004

ライカM3

何から何まですごい精度の銘機。

半世紀以上前の工作技術はコストがかかり過ぎていて

たぶん現代では再現不可能です。

レンズは無理やり改造したエクターを付けています。

EPV0026 (2)

ライカフレックス・マークⅠです。

非常にレアなブラック仕様(本物)です。

使いすぎて黒ペイントがすり減り、真鍮の地金が見えています。

オカズ無しで白いご飯がおかわりできる素晴らしさ。

シャッターが切れる時の音と感触が気持ちいいんです。

レンズはズミクロンです。

EPV0029

ライカM5です。

70年代の直線的デザインがステキ。

露出計の測光範囲が絶妙で失敗が少なく

操作系も大変使いやすいので使用頻度は高いですね。

レンズはエルマリットです。

EPV0016

ライカR8です。

15年前に新品で買いました。

独逸デザインは頑張ると微妙にナチ入りますね。

レンズはRタイプのエルマリットです。

EPV0025-c

アルパ・アルネア・ナンバー5です。

大昔のスイス製カメラなんですが精密ですよ。

斜め45度の接眼ファインダーが意外と便利。

銀のボディーはメッキではなくペイント仕上げ。

レンズは銘玉のマクロスイターです。

EPV0031

レチナⅢCです。

厚手のダスターコートの内ポケットから

これが出てきたらダンディですね。

なんかポマードの香りがしてきそうです。

レンズはクセノンですがステレオアダプターが付いています。

DSC03260

ローライフレックス(右は3.5、左は2.8)です。

造られてから半世紀以上経過していますが元気です。

ロールフィルムの厚みを感知して一枚目をセットする

クイックローディングメカが付いているのですが、

これは驚異の精密メカです。

劣化した現代人の退化した技術では

これもまた再現不可能でしょう。

昔の職人のプロ根性は素晴らしいですね。

DSC01856-b

フォクトレンデル・ウルトラマチック(右は初代、左はCS)です。

もうこれに関しては好きすぎてメロメロです。

とんでもないメカニズムです、本当にものすごいです。

特に初代はレンズシャッターでクイックリターン、

しかもきついテンションのかかった

分厚い殺人ゼンマイが動力です。

当時の天才職人たちの技術力はとても優れているものの

理想を追い求めすぎて後先考えない作りになっている様子。

実は構造的に非常に無茶なのですぐに壊れます。

使っても使わなくても本当に簡単にぶっ壊れます。

壊さないためには常に動かしていなければなりません。

また、壊れたら浅草の早田さんしか修理できません。

修理の連続に耐えながら十五年以上使っていますが

こうなると持ち続けることに苦痛を感じますね。

だから別名、修業カメラとも言われています。

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どうでしたか?

つまらなかったですか?

つまらなかったですね。

では次からはもっとおもしろいカメラを

ご紹介いたします。

えっ?

そういう問題ではない?

ではまた!