アマゾンの鋭い牙
“ドラム缶三本分くらいの太さの
巨大なアナコンダが農場を横切ったが
しっぽの先が通過するまで一週間もかかった”
南米という国にはこういった
スケールの大きいばかばかしい話が
数多くあります。
広大すぎる大自然の驚異と
熱帯の国の人々特有の楽観的な国民性が
誇大で楽しい数々のお伽噺を成立させるベースに
なっているのでしょうね。
“ぺーシュカショーロというサカナは
水を飲みに来た牛のキンタマを一撃で食いちぎる”
…というのもその一つなのですが
私としてはそんな素敵な話を聞いたら
嘘だとわかっていても飼いたくなっちゃいます。
だって面白すぎるじゃありませんか。
牛のキンタマですよ、牛のキンタマ!
すごくないですか?
巨大カショーロはたった一度だけ
とある施設で見たことがありました。
とてもわくわくしましたね。
というわけでこの二十年、
さんざんぺーシュカショーロを飼いました。
ところがどんなに頑張っても大きく育ちません。
たくさん研究を重ねましたがダメでした。
「やはり飼育環境下では無理だったのか…」
ちょっとがっかりしかかった時
私はハッと気がついたのでした。
「大きく育つカショーロは亜種レベルの違いで
別に存在するのではないだろうか!」と…。
結論としては
ハイ、いました、こいつです。
ぺーシュカショーロ・アルマートゥス。
大人になると軽く1メートルを超えます。
成長はとても早い感じですね。
性格も凶暴です。
いつもビクビクしたした普通の
カショーロとは大違いです。
これならば可能性は否定できない感じですよ。
彼ならばきっとやってくれると確信しています。
もう少し大きくなったら
とりあえず人間のキンタマで実験してみたいと
思っています。
どなたか協力していただけませんか?
「自分のキンタマはサカナなんかには負けない!」
そんな自信たっぷりの勇者を募ります。
★写真説明
下顎から伸びる“太くて長い二本の牙”は
普段は上顎の“サヤ”に収まっています。
捕食の際に大口を開けると
そのとてつもない全貌を
目の当たりにすることができます。
実にかっこいいですね!