瘋癲(ふうてん)
元来、瘋癲(ふうてん)とは
頭脳がエキセントリックになった人を表す言葉です。
そういう人は大抵は夜を彷徨い歩き、
変なところで寝ていたりするので
一見、そう見える人もフーテンと呼ばれます。
で、このベンチ、私がフーテンする時のベットです。
過酷な仕事が終わり、
戦いで身も心もズタズタになった時、
白い服の男はここに身を横たえ、
誰にも邪魔されずに深い眠りにつくわけです。
夜が明ければまた己の命をすり減らす一日が始まります。
つかの間の幸せ。
私の時間。
今はただ、そういうことで。
瘋癲、野村潤一郎。