御先祖様のいとこのはとこのひょっとこ。
アフリカ産の古代型魚類で
プロトプテルス・エチオピクスと申します。
所謂ハイギョです、つまり肺のある魚。
この一族は成長するにつれてエラが退化して
その代わりに浮き袋が肺になります。
だから直に空気を吸わないと生きていけません。
頻繁に鼻先を水面から出して大きく深呼吸いたします。
実は彼等ハイギョは水中世界から陸上生活者を目指した
陸上脊椎動物の祖先の親戚です。
つまりイヌやネコやフェレットはもとより
みなさんニンゲンにとっても
いとこのはとこのひょっとこのようなものです。
背ビレ、脂ビレ、尾ビレ、尻ビレは一つに融合し、
胸ビレと腹ビレは肉質の手足のような運動器官に変化しています。
それらを不器用に使ってゆらゆらと泳いでいる様は
水中でバランスを取っているダイバーのようです。
今回彼のアップを掲載したのは
顔の形状を観察していただきたかったからです。
鼻の穴が口吻の背中側ではなく口の中に開いていますね。
これがさらに進化すると陸にいる多くの脊椎動物たちと
同じ顔の構造になるんです。
この現生古代型魚類はまさに
「個体発生は系統発生を繰り返す」の法則を
リアルタイムに見せてくれるばかりか
三億五千万年前の御先祖様を髣髴させる姿を
示してくれているわけです。
なんだかコーフンしちゃいますね!
おさらい
①ハイギョはみんなのいとこのはとこのひょっとこ。
②個体発生は系統発生を繰り返す。
③自然科学はなんだかコーフンする。