マツカサトカゲ
岩のお家、おがくずのベッドで
すやすやと眠っている岩石のような生き物くん。
この人はオーストラリアの
トラキドサウルスというアガマ科のトカゲです。
特徴的なのでご存知の方も多いと思います。
日本ではマツカサトカゲと呼ばれていますね。
写真では頭を並べて二匹いるように
見えますが実は一匹です。
身体を折り曲げ、頭そっくりの丸い尾っぽを
外に出しているのです。
こうしていれば敵に襲われたとき
急所を攻撃される確率が
二分の一になるわけです。
ニューギニアの原住民の人たちはこの種を
“猛毒のある双頭の化け物”と恐れていますが
もちろんそんなのは勘違いで
大変におとなしくて人に良くなれる
可愛らしい生物です。
嫌なことをされても咬んだりしません。
大きく口を開けて“青いベロ”を出し
それを見た相手がひるんだ隙に
トコトコ歩いて去っていくだけです。
ちなみに左側が本物の頭部です。
よく見ると額に“第三の眼”がありますね。
これは体温調節に関与する感覚器官です。
雑食性で果物や昆虫、お肉に至るまで
何でも食べますから飼育するにあたって
エサの確保に悩むことはありません。
名前はbananaちゃんと申します。
二十年以上昔、初めて私のところに来た時に
最初に餌付いた食べ物が
黄色く熟れたバナナだったからです。