恐るべし古(いにしえ)の独逸工業。
世界最古の写真機メーカー
それは西ドイツの
“フォクトレンドル”です。
このカメラは1962年製の
ウルトラマティークという機種ですが
“バネと歯車だけ”で動きます。
しかも“オートマチック”なのです。
もちろん電源などは必要ありません。
熟練した職人の指先の感覚だけで
組み上げられたその内部構造は
とんでもなく精密で複雑怪奇な迷宮です。
電脳によってすっかり“おばか&ぶきっちょ”
になってしまった現代の人間には
もはや再現不可能の機械とされています。
当時のドイツ技師たちは歌いました
我ら行為にして情熱の人!
我ら隊伍を組み武装せる者!
我ら鉄血の人、ハンザの民!
我ら機械の人、世界の先駆者!
アナログ回帰は
人間らしい血汗の感覚を甦らせ
感性とセンスを防錆する
精神のバイタミンEと信じます。